大垣城・墨俣一夜城ガイド|豊臣兄弟が築いた「天下取り」の原点と水の都の記憶

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豊臣兄弟ゆかりの大垣城と墨俣一夜城、桜の風景をコラージュした大垣エリア歴史観光ガイドのアイキャッチ画像。

岐阜県大垣市は、古くから「水の都」と称され、豊かな湧水とともに歴史を刻んできた街です。その中心に立つ大垣城は、天下分け目の「関ケ原の戦い」の本拠地として有名ですが、実は豊臣秀吉・秀長兄弟の固い絆と、天下取りの野望が深く刻まれた場所でもあります。

かつてこの地は、兄・秀吉の右腕として「天下の補佐役」を務めた弟・秀長が城主として睨みをきかせ、豊臣政権の守りの要として磨き上げられました。市内に点在する史跡を巡れば、兄弟の立身出世の原点となった伝説の「一夜城」や、秀吉の命で築かれた壮麗な天守の面影など、豊臣の世を支えた情熱の足跡に気づかされます。

清らかな水の流れが今も残る大垣の街。若き兄弟が不可能に挑んだ墨俣から、一時代を築き上げた大垣城下まで、戦国乱世を駆け抜けた豊臣兄弟の夢の軌跡を辿る。そんな大垣の歴史探訪へご案内します。

目次

1. 見どころガイド

地図左上の[➡]マークを押すと、見どころや食事処のリストが表示されます。

大垣城

満開の桜に彩られた大垣城を背景に、堂々と佇む戸田氏鉄公の騎馬像。大垣のシンボルである四層天守と、城下町を繁栄させた藩主の姿を捉えた歴史的な一枚。
大垣城の天守と大垣藩初代藩主・戸田氏鉄公の騎馬像。

豊臣政権下で「西の守りの要」とされた大垣城。秀吉の右腕である弟・秀長が城主を務め、兄弟二人三脚で天下の基盤を固めた信頼の拠点です。
秀吉の命により築かれた優美な四層の天守は、かつて国宝に指定され、今も街のシンボルとして輝いています。
豊臣兄弟が情熱を注いで築き、後に石田三成が西軍の本拠として託した「豊臣の城」の歴史を今に伝えています。

項目内容
入場料一般200円、18歳未満無料
開館時間9:00〜17:00(最終入館16:30)
休館日火曜日、祝日の翌日、年末年始

4館共通券(郷土館・守屋多々志美術館・奥の細道むすびの地記念館と共通券)一般600円

奥の細道むすびの地記念館

青空の下に佇む、モダンな建築の「奥の細道むすびの地記念館」の外観。かつての水運の拠点、水門川のほとりに位置し、松尾芭蕉の旅の締めくくりを今に伝える文化施設。
奥の細道むすびの地記念館

松尾芭蕉が旅を締めくくった地。
隣接する水門川の船町港跡は、かつて秀吉や秀長が重視した水運の拠点であり、その整備された水路が後の文化を支えました。
館内では芭蕉の足跡を3D映像等で体感でき、文学的な情緒が漂います。豊臣兄弟が築いた「水の都」の基盤が、芭蕉の感動的なフィナーレを演出した歴史の交差点です。

項目内容
入場料一般:300円
開館時間芭蕉館、先賢館[有料]   9:00~17:00
観光・交流館 [無料]   9:00~21:00 (物産コーナー)
休館日無休 (12月29日~1月3日及び展示替えの場合は休館)

4館共通券(郷土館・守屋多々志美術館・奥の細道むすびの地記念館と共通券)一般600円

墨俣一夜城(大垣市墨俣歴史資料館)

満開の桜と青い屋根のコントラストが美しい墨俣一夜城(大垣市墨俣歴史資料館)の外観。犀川に架かる赤い橋の袂に位置し、豊臣兄弟による一夜城伝説の舞台を象徴する壮麗な風景。
桜並木に包まれる墨俣一夜城

秀吉が信長の美濃攻めで築いた伝説の地。この困難な任務を現場で支えたのが弟・秀長であり、最強の兄弟コンビが天下への第一歩を刻んだ場所です。現在は資料館として、兄弟の立身出世や驚異の築城術を詳しく解説。大垣中心部から離れますが、豊臣家の繁栄の出発点として、兄弟の絆を感じられる必見のスポットです。

項目内容
入場料一般200円、18歳未満無料
開館時間9:00〜17:00(最終入館16:30)
休館日月曜日、祝日の翌日、年末年始

2. 周辺の食事処

大垣城周辺の食事処

 masu cafe

大垣市の特産品である「木桝」の魅力を発信する、大橋量器が運営するカフェです。
店内は木の温もりに溢れ、全ての飲食メニューが本物の桝に入れて提供されます。
名物の「桝シフォン」やドリンクを楽しみながら、伝統工芸を身近に感じられるのが魅力。
お土産用の桝も充実しており、観光の合間の休憩にぴったりのスポットです。

項目内容
営業時間平日    11:00-16:00
土・日・祝 10:00-17:00
ランチ ~14:30
定休日水曜日
主なメニューmasu chiffon(マスシフォン):
桝に入れて焼き上げた、ひのきが香るふわふわのシフォンケーキです。桝はそのままお土産として持ち帰ることができます。
ジョッキ桝パフェ:
ビールジョッキのような大きな桝に、アイスやゼリーが詰まったボリューム満点のパフェです。

酒井亭

明治時代に創業し、大垣で長く愛され続ける老舗の蕎麦処です。
昭和初期に東海地方で初めて「にしんそば」を提供した店としても知られ、秘伝の出汁で三日間じっくり炊き上げ、箸で解れるほど柔らかく絶品です。
趣のある建物と温かいおもてなしが、歴史を感じる贅沢な食事の時間を演出してくれます。

項目内容
営業時間火〜土曜日:11:00〜15:00
金曜日のみ夜営業あり:18:00〜21:00
定休日日曜日、月曜日
主なメニューにしんそば: お店の看板メニュー。甘辛く煮込まれた大きなにしんが特徴です。

寿し吉

大垣駅前で長年愛されている、アクセス抜群の老舗寿司店です。
毎朝市場から仕入れる新鮮なネタを、職人が一貫ずつ丁寧に握ります。
本格的なお寿司はもちろん、定食メニューや居酒屋メニューも充実しており、観光客から仕事帰りの方まで幅広く利用されています。
アットホームな雰囲気の中で、海の幸を贅沢に味わえる名店です。

項目内容
営業時間月〜土曜日:10:30 ~ 23:00
日曜日:10:30 ~ 22:00
定休日年中無休(年末年始等を除く)
主なメニューにぎり寿司: 職人技が光る盛り合わせや単品。
サービスランチ: お寿司に茶碗蒸しや赤だしが付いたお得なメニュー。

すいぎょく園

大垣駅近くに店を構える、創業100年を超える老舗のお茶専門店です。
お茶のプロが厳選した高品質な茶葉の販売はもちろん、併設された喫茶スペースではお茶屋ならではの本格的な和スイーツが楽しめます。
特に、長年愛され続けている「グリーンソフト」は大垣市民のソウルフードとも言える逸品。
落ち着いた空間で、伝統あるお茶の香りと共に心安らぐひとときを過ごせる名店です。

項目内容
営業時間9:00 ~ 18:00
定休日月曜日、第3火曜日
主なメニューグリーンソフト: 抹茶の豊かな香りとさっぱりした甘さが特徴の名物ソフトクリーム。
グリーンティ: お茶専門店ならではの、濃厚で爽やかな抹茶ドリンク。
抹茶パフェ / ぜんざい: 厳選された抹茶を贅沢に使用した和スイーツ。

船町ベース

水門川沿いの「奥の細道むすびの地」近くに誕生した、大垣の新しい憩いの拠点です。
歴史ある金蝶堂の和菓子を受け継ぐ「シン・金蝶堂」を併設し、モダンな空間で季節の甘味やランチを楽しめます。
川の流れを眺めながら過ごせる開放的なテラス席もあり、城下町の散策途中にふらりと立ち寄りたくなる、心地よい交流の場となっています。

項目内容
営業時間平日:11:00 ~ 18:00(L.O. 17:30)
土日祝:9:00 ~ 18:00(L.O. 17:30)
※冬季などは17:00閉店となる場合があります。
定休日火曜日(年末年始ほか、貸切営業や臨時休業あり)
主なメニューランチ: 季節の食材を使った「船町ベースランチ」やカレー、ホットサンドなど。
甘味: 併設された「シン・金蝶堂」の和菓子(水まんじゅう、金蝶饅頭など)をコーヒーと一緒に楽しめるセット。

お土産・和菓子

透明な器に盛り付けられた、涼やかな見た目の水まんじゅう。氷の入った水に浸り、冷たい緑茶が添えられた、大垣の豊かな水を感じさせる和スイーツの風景。
大垣の夏の風物詩「水まんじゅう」
黒い盆に並べられた、半月型の美しい琥珀色の柿羊羹。柿の風味が凝縮された艶やかな質感と、歴史ある城下町・大垣の伝統を感じさせる上品な佇まい。
大垣名産「柿羊羹」

金蝶園総本家 大垣駅前本店

夏の「水まんじゅう」は全国的に有名。喉越しの良さは絶品です。

御菓子つちや 駅前店

代表銘菓「柿羊羹」は、美濃の柿の甘みを凝縮した逸品です。

3. 歴史

大垣城:豊臣兄弟が描いた「天下の要」

石垣の上に堂々と建つ白壁の櫓門と、その奥にそびえ立つ大垣城の四層天守。生い茂る木々の緑に映える、堅牢な城郭構造を捉えた風景。
重厚な櫓門(やぐらもん)が構える大垣城
大垣城天守閣からの西側の眺望。眼下の城内広場から市街地が広がり、遠方にはうっすらと雪化粧をした(あるいは青々とした)伊吹山がそびえるパノラマ。
天守最上階から西方向を望む

大垣城は、豊臣政権が天下を確かなものにするための「西の守りの要」でした。

織田信長の死後、実権を握った秀吉は、最も信頼を寄せる弟・豊臣秀長をこの城の主として送り込みます。単なる軍事拠点としてだけでなく、西国への睨みをきかせる重要拠点に、肉親であり「天下の補佐役」と謳われた秀長を配した事実は、秀吉がいかにこの地を重視していたかの証しでもあります。秀長は兄の右腕として、戦後の混乱が残る美濃の統治や、街道の整備に尽力し、兄弟二人三脚で天下の基盤を固めました。

その後、秀吉の命により、当時としては珍しい四層の天守が築かれました。これは、この地を通る諸大名に豊臣の圧倒的な権威を見せつける「政治的な城」への進化でした。

皮肉にも、関ヶ原の戦いでは秀吉を慕う石田三成がここを拠点としましたが、秀長が亡くなり、均衡を失った豊臣家の中で子飼いの武将たちが敵味方に分かれる悲劇の舞台となります。豊臣兄弟が情熱を注いで築き上げた時代の絶頂と、その後の落日を見届けた、歴史の分岐点となった場所です。

💡 歴史のひとコマ:おあむの松
大垣城の白壁を背景に、青々と枝を伸ばす「おあむの松」。手前には解説の看板が立ち、落城寸前の城からたらいに乗って脱出した「おあむ」の伝説を象徴する史跡の風景。
大垣城の堀端に佇む「おあむの松」

大垣城の堀端に立つ「おあむの松」。関ヶ原の戦いの際、武将の娘「おあむ」がたらいに乗って堀を越え、落城する城から脱出したという伝説が残ります。このエピソードが、現在の大垣名物水の都おおがきたらい舟のモチーフとなりました。戦国の世を生き抜いた彼女の物語は、今も街の風景の中に息づいています。

クリックして【水の都おおがきたらい舟】の詳細情報(案内・金額)を見る

※開催期間はGW中のみです。予約は3月頃から開始されます。

墨俣一夜城:豊臣兄弟、立身出世の「原点」

墨俣一夜城の白壁と瓦屋根を背景に、笏(しゃく)を手に持ち堂々と座る豊臣秀吉公の石像。出世の象徴としての威厳と、背後にそびえる城郭のコントラスト。
墨俣の地に鎮座する若き日の豊臣秀吉公像
墨俣一夜城の天守閣から見下ろした、長良川の流れと周辺の街並み。遠くの地平線には、織田信長の本拠地となった金華山と山頂の岐阜城がくっきりと見える、戦略的な位置関係を物語るパノラマ写真。
墨俣一夜城の天守から長良川の上流を望む

墨俣(すのまた)一夜城は、豊臣兄弟の立身出世の物語が幕を開けた「伝説の地」です。

美濃攻略に苦しむ織田信長の命を受け、兄・秀吉が長良川のほとりにわずか数日で砦を築き上げたエピソードはあまりに有名です。この困難極まる任務を現場で支えたのが、実務に長けた弟の秀長でした。敵陣の目の前という極限状態の中、兄弟はあらかじめ加工した木材を川流しで運び、現地で一気に組み立てるという「プレハブ工法」のような奇策を用いたと伝えられています。

当時の墨俣は、複数の川が合流し、常に水害の危険がある不安定な場所でした。しかし、信長軍が川という天然の防衛線を越え、美濃側の領土内(西岸)に足場を固めたことで、同じ岸に位置する大垣城主ら「西美濃三人衆」の喉元に強力な心理的プレッシャーを与えることに成功します。

「不可能を可能にする」という豊臣兄弟の驚異的な実行力は、迷っていた美濃の武将たちの心を激しく揺さぶり、後の岐阜城陥落への決定打となりました。まさに、知略の秀吉と実務の秀長という、最強の兄弟コンビが天下への第一歩を刻んだ、情熱あふれる聖地と言えます。

4. イベント

大垣まつり

大垣まつりの開催中、多くの人々で埋め尽くされたアーケード下の通り。手前には「スカイロール」などの文字が書かれたカラフルな屋台の看板が並び、活気に満ちた祭りの様子を捉えたスナップ写真。
多くの参拝客や観光客で賑わう大垣まつりの風景
青空の下、新緑の木々の間を曳き回される大垣まつりの軕。赤や金の装飾が施された伝統的な山車の上で演じられる奉納踊りと、それを見守る観衆の風景。
街中を優雅に巡る豪華絢爛な「軕(やま)」

370年以上の伝統を誇る大垣まつりは、大垣八幡神社の例祭として行われる美濃地方を代表する祭礼行事です。城下町を彩る絢爛豪華な13両の「軕(やま)」が最大の特徴で、藩主から賜ったものと町衆が造ったものが共存する形態は全国的にも希少です。
2016年には「大垣祭の軕行事」としてユネスコ無形文化遺産に登録され、現在は世界的な文化遺産として多くの人に親しまれています。

  • 時期: 毎年5月15日直前の土曜日(試楽)・日曜日(本楽)
  • 見どころ:
    • ユネスコ無形文化遺産「13両の軕」の揃い踏み 藩主ゆかりの軕と町衆の軕、計13両が城下町を巡行する絢爛豪華な絵巻は圧巻です。
    • 幻想的な「夜宮」と迫力の「やま廻し」 夜に灯る無数の提灯が美しく、巨大な軕を豪快に回転させる「やま廻し」は祭りの最高潮です。
    • 東海屈指の規模を誇る「約600店の屋台」 大垣駅から神社までを埋め尽くす圧倒的な数の屋台が、城下町にお祭り気分を溢れさせます。

5. アクセス

大垣城

関ヶ原の戦いの舞台ともなった大垣城は、大垣市の中心部に位置しており、アクセスが非常にスムーズです。

  • 公共交通機関(電車・徒歩)
    • 最寄り駅: JR大垣駅(南口)から徒歩約7〜10分。
    • 駅前通りを真っ直ぐ南下し、「郭町1」交差点を西に入るとすぐにお城が見えてきます。
  • お車でのアクセス
    • 高速ルート: 名神高速道路「大垣IC」から北へ約15分。
    • 駐車場: お城専用の駐車場はありません。近隣の「大垣市営駐車場(丸の内駐車場など)」や周辺のコインパーキングをご利用ください。

奥の細道むすびの地記念館

松尾芭蕉が『おくのほそ道』の旅を終えた地に建つ記念館です。大垣城からは水門川沿いの遊歩道「四季の路」を歩いて向かうこともでき、歴史散策の締めくくりにふさわしいスポットです。

  • 公共交通機関(電車・バス・徒歩)
    • 徒歩: JR大垣駅(南口)から徒歩約15〜20分。
    • バス: JR大垣駅(南口)4番のりばから、名阪近鉄バス「赤坂線」または「荒崎線」に乗車(約6分)。「奥の細道むすびの地記念館前」バス停下車すぐ。
  • お車でのアクセス
    • 高速ルート: 名神高速道路「大垣IC」から北へ約15分。
    • 駐車場: 市営の無料駐車場(普通車約40台)が完備されています。

墨俣一夜城(大垣市墨俣歴史資料館)

豊臣秀吉の出世物語で知られる墨俣一夜城は、大垣市の東部、長良川沿いにあります。

  • 公共交通機関(バス・徒歩)
    • バス: JR大垣駅(南口)2番のりばから、名阪近鉄バス「聖徳学園」「岐阜聖徳学園大学」行きに乗車(約25分)。
    • 最寄りバス停: 「墨俣」バス停下車、徒歩約12分。
  • お車でのアクセス
    • 高速ルート: 名神高速道路「岐阜羽島IC」から北西へ約15分。
    • 駐車場: 犀川堤沿いに「さい川さくら公園 駐車場(無料)」が完備されています。
      ※桜まつりなど特別期間中は有料になります。

まとめ

石田三成や豊臣ゆかりの武将たちが駆け抜けた大垣の街。かつて戦火に包まれた城郭も、今は穏やかな「水の都」の象徴として親しまれています。
歴史の重みを感じる城跡を巡り、伝統の和菓子を味わう。
大垣には、戦国ファンを魅了する物語と、旅人を癒す清らかな風景が今も変わらず息づいています。

【参考】年表と相関図
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